ドコモの新料金プラン「ギガホ・ギガライト」は本当に安くなる??徹底解説!
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2019年4月にドコモから発表された新料金プラン「ギガホ・ギガライト」。端末分離プランが義務化された場合でも抵触しないプランとなっています。具体的には「音声通話利用料」「データ通信料」「インターネット接続サービス料」の3つがセットになったプランで、端末購入による月額料金割引が適用されないプランとなっています。
- ギガホ
- ギガライト
au、ソフトバンクでは端末分離プランがすでに導入されていましたが、今回ドコモも政府の提言に従い、端末分離プランが新たに発表しました。では、今回発表されたドコモの新プランである「ギガホ/ギガライト」はどういったプランなのでしょうか。
今回はドコモから新しく発表された「ギガホ」「ギガライト」についてそれぞれのプランの詳細から、プランのメリット・デメリット、「ギガホ」または「ギガライト」が、どのような人に向いているのかを徹底的に解説します。
そもそも端末分離プランってなに?
出典(公式サイト)
「端末分離プラン」とは、端末代金と通信料金の2つの料金を、別のものとして考える料金体系のことを指します。
今までの料金プランは、端末代金と通信料金を1セットのものとみなし、「端末購入から2年間、月々の金額からある一定額分通信料金から端末代金を割引することでお得に端末を利用できる」というようなキャンペーンも行われていました。
従来の通信料金では、端末代金と通信料金が同時に扱われます。それによって特定の期間契約を前提とすると割安になり、端末の支払い代金や通信料金のどちらも特定の期間を定めない契約では割高となることで多くのユーザーから不満が出ていました。
新料金プランは最大4割値下げ
しかし、端末分離プランの新料金では、通信料金と端末代金をより明確に分離します。その結果、通信料金だけを見ると少なくとも2割~最大で4割の値下げとなります。
また、ドコモではこの端末分離プランを導入するにあたって、2つのプラン体系から選ぶというシステムに変更しました。新料金プランでは、大容量プランか段階制プランのどちらかを選ぶという形をとっています。
端末分離プラン移行に際してドコモが新しく発表した、新料金プランを詳しく見ていきましょう。
新プラン「ギガホ/ギガライト」!
出典(公式サイト)
新料金プラン「ギガホ/ギガライト」は、「家族間の国内通話無料の音声プラン」と「spモード」、「データ通信」を一つのパッケージにした料金プランです。
外出先でもデータ通信が多い人向けの大容量プラン「ギガホ」と、データ通信が少なくてもよい人向けの従量制プラン「ギガライト」の2つのプランが用意されています。
かけ放題はオプション扱いに!
従来は「カケホーダイ・カケホーダイライト」の有無から選択する仕様でしたが、新料金プランはかけ放題をオプションとして付けるかどうかをあとから選択します。
旧名 | 月額料金 | 内容 | |
---|---|---|---|
かけ放題オプション | カケホーダイ | 1,700円 | 24時間かけ放題 |
5分通話無料オプション | カケホーダイライト | 700円 | 1回あたり5分以内の国内通話が無料 |
かけ放題は、他社接続サービスや衛星電話、「188」や「189」などの番号への発信はかけ放題の通話無料対象外となっているため、注意が必要です。
ちなみに、音声オプションは、国内通話で誰にかけても定額で月額1,700円となっており、従来のプランのかけ放題よりも1,000円ほど安くなっています。
また、「データプラス」と呼ばれるオプション(月額1,000円)を利用すると同一名義内で「ギガホ」「ギガライト」のデータ量を分け合うことができるため、データ利用のみのお子さまなどとシェアすることも可能です。
新料金プランの料金
ギガホの料金
月額料金 | データ容量 |
---|---|
定期契約あり:6,980円 定期契約なし:8,480円 | 30GB |
「ギガホ」は、家族間の国内通話無料の通話サービス・インターネット接続サービス(spモード)・30GBの大容量データがパックになったプランです。
利用可能データ量の上限に到達した後は、送受信時最大1Mbpsとなります。従来の送受信時最大128kbpsと比較して約8倍の速度のため、動画やスマートフォンゲーム、SNSなどのさまざまなコンテンツを快適に利用することができます。
月額料金は定期契約あり(2年契約・自動更新あり)で6,980円です。2年定期契約でなければ、8,480円となります。「みんなドコモ割」「ドコモ光セット割」の対象プランです。
ギガライトの料金
月額料金 | データ容量 |
---|---|
定期契約あり:2,980円~5,980円 定期契約なし:4,480円~7,480円 | 0GB~7GB |
「ギガライト」は、家族間の国内通話無料の通話サービス・インターネット接続サービス(spモード)・従量制データ(0GB~7GB)がパックとなったプランです。
利用したデータ量に応じた料金が段階的に適用されるため、データ量をムダなく使用できる料金プランとなっています。従来の料金プランと比較して、最大4割ほど安く運用することが可能です。
データの使用状況に応じて、ステップ1からステップ4までの4段階で料金が設定されています。
- ステップ1:~1GB…月額2,980円
- ステップ2:~3GB…月額3,980円
- ステップ3:~5GB…月額4,980円
- ステップ4:~7GB…月額5,980円
利用可能データ量を超過してしまった後の速度は、送受信時最大128kbpsとなります。ギガホ同様「みんなドコモ割」、「ドコモ光セット割」の割引適応対象プランです。
ギガホ/ギガライトのメリット
共通のメリットは?
①料金体系が従来と比べわかりやすくなった
「ギガホ/ギガライト」共通の大きなメリットは、通話とデータ通信がセットになったという点です。従来のプランは通話基本料とデータパックが別々のものとして扱われていたため、料金体系が複雑であり、請求される金額を正確に把握しにくいなどの声が出ていました。
その点、今回の「ギガホ」・「ギガライト」のプランでは、「通話基本料」+「データ通信」+「インターネット接続サービス」が全てセットとなったことで、料金体系を把握しやすくなりました。
②光回線による割引対象のプラン
「ギガホ/ギガライト」は、「ドコモ光セット割」の適用対象プランのため、月額料金がさらに安くなる点です。「ドコモ光」と「ドコモのスマホ」を組み合わせることによって、月額最大1,000円の割引を受けることが可能です。
セット割引目当てで固定回線のドコモ光を契約するという方も多く、「ギガホ/ギガライト」もドコモ光のセット割の対象となっています。そのため、新しいプランの導入と同時にドコモユーザーが光回線をドコモ光に切り換えるといったことも多くなるでしょう。
「ギガホ」であれば、月々1,000円割引が適用され、「ファミリー割引」適用している家族全員も割引対象のため、実際に割引が適用されると、大幅に月額料金を抑えることができるようになります。また、2019年9月30日までに「ギガホ」に加入すると、最大6か月間月額1,000円割引が適用される「ギガホ割」というキャンペーンも実施されています。
料金プラン | ドコモ光セット割(月) | 割引適応後の金額(1回線) | 割引適応後の金額(2回線) | 割引適応後の金額(3回線) |
---|---|---|---|---|
ステップ1(~1GB) | ― | 2,890円 | 2,480円 | 1,980円 |
ステップ2(~3GB) | -500円 | 3,480円 | 2,980円 | 2,480円 |
ステップ3(~5GB) | -1,000円 | 3,980円 | 3,480円 | 2,980円 |
ステップ4(~7GB) | -1,000円 | 4,980円 | 4,480円 | 3,980円 |
ギガホのメリットは?
①30GBの大容量!
新プランである「ギガホ」は、定額で最大30GBまでのデータ容量を使用可能なプランです。現行のプランで同一データ容量の「ウルトラデータLLパック」と新プランの「ギガホ」で料金を比較しても「ギガホ」の方が1,000円ほどは安くなります。そのため、パケット容量を気にせずにアプリや動画を楽しむ人にもおすすめのプランです。
ギガライトのメリットは?
①7GBまでの従量制プラン!
「ギガライト」のメリットは、定額ではなく利用した通信量に応じて料金が変動することにあります。たとえば、従来の従量制プランでは0GB~20GBで同じ20GBの「ウルトラデータLパック」の料金より1,000円も高い料金設定で、結果的に毎月20GBのデータを使用すると損をするような仕組みになっていました。
「ギガライト」では、データ容量0GB~7GBと小容量向けのプランとなり、最大の7GBを使っても月額4,980円と本末転倒な料金設定になっていないのが特徴です。
ギガホ/ギガライトのデメリットは?
①端末補助がなくなる!
「ギガホ/ギガライト」のデメリットは、「端末サポート」や「月々のサポート」などの端末補助が全てなくなってしまうことです。
端末補助とは、購入した機種に応じて最大24か月間基本料金から割引されるもので、これまでは「実質○〇円」というようなうたい文句を用いて、料金に対するお得感を演出していました。しかし、月々のサポートがなくなってしまうことで、スマホの機種代金を定額で支払わなければなりません。人によってはプランを切り替えても月々の支払額が大きくなってしまう恐れがある点がデメリットです。
②docomo withは対象外
また、ドコモの割引サービス「docomo with」も2019年5月31日をもって新規申込終了となっており、新料金プランに切り替えると指定の機種を契約していたとしても割引の対象外となります。
docomo withの月々1,500円割引は従来のプランを契約するのが条件のため、「ギガホ」や「ギガライト」は適用対象外です。2019年5月31日までに申し込みの方は、2019年6月1日以降も条件を満たすことで継続して割引されます。
そのため、低価格なスマホを求める方にとっては割高となる可能性があり、実質値上げにつながってしまうユーザーもいる点には注意が必要です。
ギガホ/ギガライトはこんな人におすすめ!!
「ギガホ」は動画視聴などデータ通信の多い方向け
毎月一定額を支払うことによって、30GBのパケット通信量を使用することができる「ギガホ」は、アプリや動画視聴などをよく利用するなど多くのデータ容量が必要な方におすすめのプランです。
とくに、自宅以外で頻繁にデータ通信を行う場合や別途インターネット環境が整っていない方は、毎月多くのデータ容量が必要になることがほとんどです。ギガホであれば、仮にデータ通信量が上限値に達した場合でも通信速度は最大1Mbpsと3G回線の実効速度程度の速さで楽しむこができるため、”ほぼ”使い放題といえます。
「ギガライト」はメールやLINEなどが中心のライトユーザー向け
利用したデータ量に応じた料金が4つの段階で適用され、ムダなくデータ量を使用することのできる「ギガライト」のプランは、自宅ではWi-Fiなどを利用し、外出先ではメールやLINEを中心という方。つまり、大きなデータ通信を必要としない方におすすめのプランです。
ギガライトで月々1GB以下利用した場合月額料金が2,980円になるため、ドコモが謳う「最大4割値下げ」はこれに相当します。
まとめ:わかりやすい料金体系でも安くなるかは機種代金次第
ドコモの新料金プラン「ギガホ/ギガライト」は料金体系がわかりやすくなりました。よく言うとシンプル、悪くいうと大手キャリア全社が無個性になった「端末分離プラン」。
ドコモの従来のプランやほかの大手キャリアの料金プランと比較した場合、より安い料金でスマホを運用できる人が出てくるのは事実です(全員ではありません)。
一部MVNOの格安SIMより安く運用することも可能ですし、多少高くてもドコモの安定した通信速度を体感できる点で十分にMVNOと渡り合える料金設定となっています。
ただ、今後の割引展開については不明ですが、端末を購入するとなると結果的には現状と料金はさほど変わらないのではないかと思います。新規で申し込みを検討している場合は利用中の機種を継続して利用することも考えた方がよさそうです。
また、かけ放題などのオプションなどの必要な機能をカスタマイズすることが可能です。それぞれのプランをよく理解したうえで、契約しましょう。
通話でdocomoを使用。アプリ・データ通信用にmineoを使用中。光回線とのセットでdocomoの契約をしていた為、解約しづらい雰囲気があったが、料金がネックとなった。通話の機会も減りつつある為、今後完全にmineoに乗り換える予定。