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格安SIMカードの賢い活用法

最終更新日:
格安SIMカードの賢い活用法

格安SIMカードの賢い活用法を紹介します。格安SIMカードのメリットは月額料金を大幅に安くできるだけではありません。

国内のスマホ利用者のうち、Y!mobileとMVNOが提供する、いわゆる「格安SIM」サービスを、メインの通信手段として利用する人の割合が20%を超えました。

➡ 参考:MMD研究所https://mmdlabo.jp/investigation/detail_1852.html

スマホ利用者が5人いたら、そのうちの1人は格安SIM利用者だと言う事になるわけですが、残り8割の未使用者の中には、いまだに「格安SIMは料金が安いだけの品質の悪いサービスだ」などといった認識を持っている方も少なくないと思われます。

しかし、ここ1~2年の間に格安SIMは、状況の変化や自助努力によってずいぶんイメージが変わってきています。

「安いけど遅くて使えない」などといった粗悪なサービスは、少なくともよく名前を耳にするメジャーサービスにおいては過去の話といってよいと思います。

  • 格安SIMの基本的な使い方
  • 格安SIMの特徴を生かした使い方
  • 今後の格安SIMの展望や期待は?

格安SIMのメリットを生かした賢い使い方や、進化が著しいお勧めSIM、さらに5Gサービスを含めた今後の格安SIMの展望などを解説します。

格安SIMの通話SIM・データ専用SIMを活かした使い方の基本

まずは、基本的な「SIMの使い分け」から見てゆきましょう。

格安SIMが提供するサービスは、「音声通話」機能が付帯したものと、通話機能がなくデータ通信だけに特化したサービスがあり、それぞれ、「音声通話SIM」「データ専用SIM」と呼び分けています。

音声通話SIM×1基本の使い方

多くの方がこの使い方をしていると思われますが、「音声通話」機能付きの回線を1契約している使い方で、通信会社から貸与されたSIMカード1枚をスマホに装着して、通話・通信を利用している方法です。

音声通話機能に、データ通信用のデータ容量が組み合わされており、月間で利用できるデータ容量の多寡で月額料金が決まる「固定課金制」を採用する料金プランがほとんどです。

中には、月間に使用した分だけのデータ容量に応じた料金が請求される「従量課金制」を採用する格安SIMもわずかながら存在します。

従量課金制のメリットは、月々で消費するデータ容量が異なっても、固定された容量を余らせたり不足したりする事がなく、常に使った分だけを支払えばよいことです。デ

メリットは、月間データ容量の上限が定まっていないため、つい使い過ぎてしまい、想定外の支払いが発生する事ですが、任意の上限設定を設けるなど、使い過ぎへの対処も考えられています。

もし、現状の固定課金制プランで、余らせたり不足したりを繰りかえしている場合には、「従量課金制」の格安SIMを検討してみては如何でしょうか。

音声通話SIM×2 通話SIMの2枚持ち(2回線契約)

基本の、音声通話SIM(回線)1枚契約に対して、音声通話SIMをもう1枚追加契約し、通話可能なSIM2枚を使い分けている方法もあります。

音声通話SIMが2枚と言う事は、電話番号を2つ持っているということになり、例えば「仕事用」と「プライベート用」を分けるであるとか、「家族用」と「家族以外用」で分けるなど、音声通話SIM2枚での運用は、電話番号を使い分ける使い方と言う事になります。

ただし、音声通話SIMを2回線契約するのは、2倍のコストがかかります(一部、複数回線割引を実施するMVNOもあります)。

音声通話SIM×1、データ専用SIM×1

電話番号付きの音声通話SIMは1回線のみの契約で、2回戦目は通話機能のないデータ通信専用SIMを契約する方法です。 メインで使用するスマホには音声通話SIMを使用し、タブレットや、2台目のスマホにデータ専用SIMを使用します。

原則として、2台目はデータ通信専用SIMなので通話はできませんが、「楽天でんわ」や「050PLUS」等のIP電話サービスを契約する事で、データ専用SIMでも通話をすることは可能です。

IP電話は、通話回線ではなく通信回線を使用するため、データSIMでも利用できるメリットの反面、音質面で多少の難がある場合があり、仕事や取引先との連絡には不向きだと言われています。

音声通話SIM2回線よりも、コスト的に割安に2回線を使え、友だちや家族用に使うなど音質面で納得できるのではあえば、データSIMでの通話も可能です(※)。

2枚目SIMをモバイルルーターに入れてWiFiエリアを作る

タブレットやサブ機にデータSIMを入れて利用する方法を一歩進めて、モバイルルーターに入れた場合、複数人が同時に接続できるWiFiエリアを構築する事が可能です。

データ通信が使い放題のSIMや、低速モードを利用できるSIMなどを利用すれば、料金を気にせずに使えるWiFiエリアをつくることができます。

データ専用SIM×1のみの使用

データ専用SIMのみの利用は、つまり「通話」は不要という使い方です。

前項で述べたように、データ専用SIMであってもLINE通話などは利用できますので、コミュニケーション手段が「LINEだ」と言う方は、電話による通話を使う機会が滅多にないと言う事で、データ専用SIMのみで使う事も理論上は可能です。

ちなみに、「緊急地震通報」は、音声通話SIM、データSIM(SMS有無いずれも)でも受信する事ができます。

※実際にはデータSIMのみでの利用はリスクもあります。118/119/110等の3桁通話や「0120」「0570」などへの連絡がしにくかったり080や090、070スタートの電話番号を持つこともできません。

音声通話SIM×1、eSIM×1

音声通話SIMを1回線契約し、副回線に「eSIM」を契約する使い方です。

2020年8月現在、日本国内で販売されている「eSIM」は2種類です。

1つは、IIJが提供するデータ専用eSIM、もう1つはMNOとしての楽天モバイルが提供する通話可能なeSIMです。

いずれも、SIMカードの実態がないため、SIMカードが自宅に届く等の従来の手順は踏まず、ダウンロードしたQRコードからスマホに設定するという全く新しいSIMの利用方法となっています。

IIJのeSIMはデータ通信専用なので、2枚目にデータ専用SIMを契約するのと同じ使い方となり、IP電話を利用すればeSIMでの通話も可能です(通話不可番号あり)。

楽天モバイルの方は、アプリを使って通話も可能と謳っていますが、実態はIP電話ですので実質はIIJの得SIMサービスと大きな違いはありません。

eSIMを利用するには、eSIMの機能が搭載されたスマホが必要です。

格安SIMの特徴を生かした利用方法

格安SIMには格安SIMの良さがあり、大手キャリアのサービスにはない独自サービスも提供さえているので、格安SIMの特徴やメリットを上手に活かす事で、大手キャリアとは異なる使い方が可能です。

格安SIMの最大の特徴・メリットは、何と言っても料金の安さです。

大手キャリアを使用する場合、1人での月額利用料金は5,000~7,000円程度ですが、格安SIMでは、平均で2,000~4,000円程度、使い方によっては、月間1,000円程度で済ませる事も可能です。

こうした格安SIMの割安い料金を活かした使い方こそ、格安SIMを賢く利用する上での最大のポイントといえますが、以下では、格安SIMの料金の安さに加えて、さらに「お得」を上乗せする方法をご紹介します。

「半額通話」アプリを活用して通話料金を削減

格安SIMサービスでは、必ずと言ってよいほど「通話料を半額にするアプリ」を提供しています。

これは、料金が割安な通話回線を中継する事で通話料金を安くする仕組みで、通常の電話料金20円/30秒を、およそ半額の10円/30秒にすることができます。

通話料金を半額にするには、相手先電話番号の先頭に識別番号(特番)を付加する事で半額通話にできますが、手動で行う事もできますし、特番付加を自動的に 行う専用アプリも無料で提供されています。

このサービスを利用することで、通常の半額の通話料金で済ませる事ができ、全体の通信料を削減する効果が期待でき、電話の発信数が多ければ多いほど削減額が大きくなります。

ちなみに、「かけ放題」でも格安SIMがお得です。

大手キャリアの「ライト」と呼ばれるかけ放題で、無料となる時間は「5分間」で、これを超えた通話は20円/30秒で課金されます。

格安SIMのかけ放題の多くは、無料となる時間が「10分」に設定されており、大手キャリアの2倍の無料通話が利用できます。

ちなみにNTTドコモの「5分通話無料オプション」は月額700円、格安SIMは「10分かけ放題」の料金相場は850円で、格安SIMの方が割高ですが、大手キャリアは5分経過以降の課金が20円/30秒、格安SIMは10分経過以降の課金が10円/30秒となります。

以下は大手キャリア・格安SIMそれぞれ、かけ放題を利用した場合の15分間の通話料金の比較です。

かけ放題後の料金課金される時間通話料
大手キャリア20円/30秒10分間400円
格安SIM10円/30秒5分間100円

金額は税別表示

15分間通話した場合の料金は、大手キャリア20円×2(1分間に換算)×10分(超過分)で400円の通話料となりますが、格安SIMは、10円×2(1分間に換算)×5分(超過分)で100円となり、格安SIMの通話料が大幅に割安である事が分かります。

10分あれば大抵の要件は済んでしまう上、格安SIMの場合は、10分を超えた通話は「半額通話」が適用になるため、通話料金を割安にしたい場合には格安SIMの利用がお勧めです(※)

※格安SIMには時間制限のないフルタイプのかけ放題はサブブランド系を除いて提供されていません。

低速モードを活用してデータ容量の消費を減らす

画像出展:https://www.uqwimax.jp/mobile/plan/smart/

一部の格安SIMサービスでは、通常の「高速通信」の他に、通信速度を低速に抑える代わりにデータ容量を消費しない(つまり無料で通信できる)「低速モード」を提供している場合があります。

mineo、IIJmio、楽天モバイル、UQ mobileなど、よく名の知れたMVNOでも「低速モード」を提供しており、ユーザーの任意(好きな時に)で通信速度を「低速」に切り替える事で、データ容量を消費しないデータ通信が可能になります。

MVNOが提供する低速モードの通信速度は、概ね200~300kbps程度で決して高速とは言えませんが、待ち受け時や、メール送受信、SNSトーク、音楽ストリーミングなど、高速通信を必要としないコンテンツを低速利用する事で、データ容量の消費を抑えることができます。

データ容量を消費しなければ、容量不足や、容量の追加購入を少なくする事ができ、引いては支払い料金の低減化に繋がるため、賢いユーザーほど、低速モードを活用しています。

※通信回線利用の公平性を期すため、低速モードで一定の通信量を超えた場合には速度制限を受ける場合があります。

カウントフリーオプションを活用してデータ容量の消費を減らす

画像出展:https://mobile.line.me/support/datafree/

カウントフリーとは、特定のコンテンツやサービスを利用する際の通信が、月間のデータ容量を消費させない仕組みです。

最も有名なのは、LINEモバイルはLINEを使い放題と言われる、データフリー・オプションです。

この、LINEモバイルの無料オプションを契約していれば、LINEを利用する際の通信が、データ容量を消費しなくなるため、LINEトークやLINE電話などをいくら使っても、データ容量が減らなくなるわけです。

さらに、月額280円の「SNSデータフリー」オプションでは、LINEに加えてFacebookとTwitter、月額480円の「SMS音楽データフリー」では、さらにInstagramと音楽ストリーミングサービスが加わります。

このオプションを活用すれば、対象コンテンツをいくら利用しても、データ容量が消費されず、ひいては、容量不足や追加購入の可能性が少なくなり、全体の支払コストを下げる効果が期待できるわけです。

その他にもBIGLOBEモバイルは、エンタメフリーとして動画や音楽などエンタメ関連のカウントフリー・サービスを提供していますし、Links Mateでは、ゲームに特化したMVNOですが、SNS3種に音楽・動画コンテンツを対象としたカウントフリーを提供しています。

映画が好きな方でBIGLOBEの「エンタメフリー」を選ぶ方は多いですし、ゲーム好きの方には「Link Mate」のカウントフリーがお勧めです。

ユーザーがスマホをどう利用するかによって、その効果は異なりますが、もしよく利用するコンテンツがカウントフリーの対象になっているのであれば、その仕組みを活用することによるコスト削減効果は小さくないかもしれません。

※カウントフリー・オプションは、あくまで特定のコンテンツやサービスを利用した際の「通信料」を抑制するサービスです。 コンテンツやサービスの利用料金が安くなったり無料化するわけではありません。

 緊急通報時には位置情報の活用も可能

様々なアプリで「位置情報」を利用する機会は少なくありませんが、多くの方がプライバシーとの兼ね合いから、あまり利用されたくない情報と認識しているのではないでしょうか。

しかし、位置情報は事件・事故、救急・火事などの緊急通報時に非常に重要な役割を果たす事をご存知でしょうか。

現在の多くのスマートフォンは警察や消防、解除保安庁に通報を行った場合、「184」を付けて発信しない限り、通報を行った場所の位置情報が緊急通報受理機関に自動的に通知されます。これは118/119/110全てに共通であり、格安SIMであっても同様です。

もちろん、通報時に口頭で場所の説明は必要ですが、万が一、話せない状況であっても通報先に接続さえすれば、通報場所の情報は伝わり、救助等を受けることができます。

特に格安SIMに限ったことではなく、スマホの賢い使い方になりますが、いざという時のために「位置情報サービス」はONにしておくことをお勧めします。

格安SIMを賢く使うためのヒント~今後の格安SIMの展望や期待 まとめ

2020年8月現在、格安SIM関連で話題となっているのは以下のような項目です。

① 2020年版、iPhoneの発表・発売とiPhone SE拡販

画像出展:https://www.apple.com/jp/shop/buy-iphone/iphone-se

2020年秋に発売すると思われる「iPhone 12」では、ついにiPhoneも5G通信に対応すると言われており、国内の5Gサービスも、最多販売数を誇るiPhoneの5G対応を機に、拡大するものと予想されています。

それと同時に、大手キャリアとそのグループ会社に限られていた、国内正規版のiPhone販売チャンネルがどこまで拡大するかも要注目で、ベストセラーとなっているiPhone SE2の取扱いの拡大が期待されています。

現行iPhone SEは、iPhone 8ベースでホームボタンを装備しており、古いデザインです。
しかし、スマホとしての性能や機能は、現時点での最新モデルであるiPhone 11に近く隠れたハイスペック端末です。

さらに、コロナ禍によって常にマスクをしている状態では、ハイエンド機の「Face ID(顔認証)」よりも、指紋認証の方が使い勝手や、人ごみの中でマスクを外すリスク回避にもなるというメリットがあります。

大手キャリア傘下の格安SIMを中心にiPhone SEの取扱が拡大すれば、iPhone全体のシェアが拡大し、かつての世界でも稀にみる7割に迫るiPhone人気が復活するかもしれません。それを支えるのは格安SIMのラインナップにかかっている…とも言えそうです。

格安SIMを賢く使うためのヒント

リーズナブルな価格でハイスペック+指紋認証のiPhone SE+格安SIMは、2020年後半~2021年前半にブレーク必至の「ゴールデン・コンビ」になる可能性がある。

② 5G通信サービスのMVNOへの拡大

画像出展:https://linksmate.jp/about/5g/

すでに、ドコモ回線MVNOである「Links Mate」では、月額500円で5G通信網を利用可能なプランの提供を開始していますが、多くのMVNOは未だ「様子見」「静観」といった状況です。

しかし、5G対応の新型iPhoneの登場を契機に、既存・新発売の5G Androidスマホ向けのMVNO各社の5Gサービス提供が期待されています。

2020年8月現在のauの5G通信エリア 

画像出展:http://www13.info-mapping.com/au/map/index.aspx?maptype=5g

ただ現状では、5Gの利用可能エリアは大都市圏の主要駅周辺に限られており、東京都23区内在住もしくは、23区内に勤務している人にしか利用できませんので、果たして5G対応の高価な端末を購入する意味があるのかどうか、微妙と言わざるを得ません。

一般ユーザーによる5G通信の実用については、2021~2022年にずれ込む可能性もありそうです。

格安SIMを賢く使うためのヒント

余程の新しもの好きでもない限り、一般ユーザーにはまだ「5G」は普及しないとすれば、2019年モデルのiPhone 11が+格安SIMがお勧めの組み合わせになりそう。iPhone 12発売時に値下げとなるであろうiPhone 11は狙い目。

③MNP手数料は撤廃か?解約違約金に続き乗換えコスト縮小へ

最近よくニュースになっていますが、総務省は「MNP(モバイルナンバーポータビリティ)」を利用した通信事業者の乗換えの際の手数料(3,000円+税)の無料化に向けかっているようです。

昨年には、最低利用期間(いわゆる「縛り」)や早期解約違約金の撤廃、解約手数料の最大1,000円化などが実施され、MVNOへの乗換えが増加すると見込まれましたが、現状では、MNP手数料+乗換え先事務手数料の合計6,600円(税込)のコストがかかるため、思ったほど活発化していません。

今後は総務省主導によってMNP手数料が無料化されれば、さらに乗換え障壁は下がることとなり、MVNOへの移行が活発化するかもしれません。

しかし、今回の総務省の矛先は「手数料」にばかり向いていますが、MNPが促進されない大きな理由は、お金の話しばかりではなく、もう1つ大きな要因として「手続きの二度手間」の問題があります。

現行ルール、旧通信会社で転出する手続き(MNP)を行い、改めて乗換え先の通信会社に契約を申し込む「二度手間」が面倒だというユーザーは少なくありませんが、今回の改正では、「料金」は変わっても、「手間」の部分は手つかずになりそうです。

ニュースなどでは大手キャリアからの猛反対があったためとされていますが、本来、そっちを手当てすれば付随して手数料も撤廃されたでしょう。

総務省も本丸を攻めきれなかったようですが、手数料撤廃で格安SIMへの乗換えは促進されるでしょうか。

格安SIMを賢く使うためのヒント

大手キャリアから格安SIMへの乗換えを検討している場合には、総務省が2020年秋にも実施を検討しているというMNP転出手数料の廃止を待ってから乗り換えた方がコスト安になる可能性大。

④UQ mobileのMNO化~auのサブブランドへ

KDDIは、2020年10月1日以降、MVNOサービス「UQmobile」について、KDDIが直接運営する旨の発表をおこなっています。

KDDIの直接運営と言う事はつまり、Y!mobileと同様に、auのサブブランドとなるわけで、MVNOではなくなることを意味しています。

MVNOであるUQmobileは他社の追従を許さない圧倒的な通信速度を誇っていることなどから、KDDIがフループ会社への優遇をしているのではないか…等の批判を受けてきましたが、サブブランドとしてKDDI直轄になることで、こうした批判は当たらなくなり、大手を振って積極的なサービス展開が可能となると思われます。

現状のUQmobileは大手キャリア並みの通信品質に、MVNOらしい柔軟性のあるサービスを併せ持つ稀有な存在として人気を得てきましたが、MNO化したUQmobileがどのようなサービスを展開するのかに期待したいところです。

格安SIMを賢く使うためのヒント

根っからのサブブランドであるY!mobileと違い、MVNOとして戦ってきたUQmobileはユーザーフレンドリーな面を持ち合わせており、KDDI運営後もこうしたカラーが継続するのであれば、安くて速く使い勝手のよい格安SIMとしてかなり期待が持てそう。MNP手数料廃止後の乗換え先候補として存在感。

⑤楽天モバイルのUN-LIMITの通信エリアの拡大に期待

画像出展:https://network.mobile.rakuten.co.jp/fee/un-limit/

楽天モバイルが提供している「UN-LIMIT」は、通話も通信も1年間無料という破格の条件で提供されていますが、実際に使ってみると、「ダメダメ」なイメージとは異なり、エリア内であれば通信速度も速く充分に使えるサービスになっています。

基地局の数の増加が遅い、遅れていると、総務省からお叱りを受けている事に対して、三木谷氏は積極的な姿勢で基地局の増設に自信をみせていました。

しかし、これまでがこれまでなので、多くのユーザーが「眉唾」状態ですが、もし三木谷氏が言うように基地局の増設が進めば、早い段階で実用性のあるサービスに化ける可能性もありそうです。

いずれにしても1年間無料キャンペーンを実施している間に、サブ機や、DSDS機の副回線で試しておくのは賢い選択と言えるかもしれません。

格安SIMを賢く使うためのヒント

楽天モバイルのUN-LIMITは、キャリア(MNO)サービスなので、厳密に言えば格安SIMサービスとは言えないものの、通話・データ通信を1年間無料で試せるとあれば、サブ端末や副回線でのお試し利用は充分「あり」。

⑥日本通信が切り開いた通話の卸価格の値下げは格安SIMに影響を与えるのか

画像出展:https://www.nihontsushin.com/index.html

現状、格安SIMが提供している「かけ放題」サービスは、割安料金の通話回線を経由する「半額通話」の延長線で、800~850円の固定費で最初の10分間の通話がかけ放題になるもので、仕組み的に、大手キャリアが提供する「かけ放題」とは異なるものです。

格安SIMのかけ放題は、必ず相手先番号に「特番」を付加する「プレフィックス」方式のかけ放題となります。

総務大臣の裁定にまで持ち込んで日本通信が獲得した通話回線の卸売価格の値下げによって、日本通信では、「かけ放題」を含む新たな料金プランの提供を始めました。

この新プランで採用されている「かけ放題」は、「特番」付加が不要で、通常の電話アプリから普通に発信するだけでかけ放題になる仕組みで、従来の格安SIMが提供してきた「かけ放題」とは全く仕組みがことなります。

果たして、値下げとなった通話回線料金を活かして、他の格安SIMサービスでも「かけ放題」が提供されるのか、日本通信の独りよがりに終わるのか、注目したいところです。

格安SIMを賢く使うためのヒント

日本通信の新プラン「合理的かけほプラン」は、最小3GBの容量に1GBごとの従量課金制と、時間制限なしのかけ放題がセットされて月額2,480円。料金も相場より安く、通常の電話アプリからの発信でかけ放題となるのは使いやすいので、通話の多いユーザーには「あり」。他社の追従の有無が気になるところ。

今後のMVNOから目が離せない

「料金は安いが通信品質は望めない」
「安かろう悪かろうの二流サービス」

かつての格安SIMに対するこうした見方はすでに的外れと言ってよいかもしれません。

これまでMVNOは、「安さ」や「サービス」に関連するカードを切り続け、大手からユーザーを奪おうと躍起になってきました。

さらに、格安SIMサービスどうしの競争も激しく、他社よりも1円でも安く、他社にないサービスを提供する…といった身を削るような激しい攻防を繰り広げた結果、もはや「安さ」や「サービス」などによる差別化のカードは出し尽くした感があります。

そして格安SIMは、ついに「品質」のカードを切り始めるに至っています。

例えば、LINEモバイルは2018年にソフトバンクの資本が入って子会社化された後でも、au回線サービスを開始する等あまりSoftbank色を前面に出さない戦略で戦ってきましたが、ここへきて、急速にSoftbank色を濃く打ち出しつつあり、同時にSoftbank回線の品質向上も目覚ましく、通信速度においても充分な「速さ」を確保しています。

NTTコミュニケーションズのOCNモバイルONEも同様で、従来のドコモ回線では通信速度は眼中にないかのような姿勢でしたが、新たに設けた「新プラン」では、新たな通信回線を確保し、非常に優秀で高品質な通信を提供しています。

日本通信の通信速度が常に安定していることは、あまり一般的には知られていませんが、一部では高評価を得ています。

Y!mobileやUQmobileのサブブランド系の品質の高さは周知の事実ですし、BIGLOBEなど、大手キャリアのグループ会社・子会社の格安SIMサービスも品質向上に余念がありませんし、それに対抗すべく、mineoやIIJといった独立系も独自の路線を見出してファンを獲得しています。

もはや、「安いけど遅い」は、MVNOの代名詞ではなくなりつつあります。

「安くて速い」サービスであれば、自ずとユーザーは集まるでしょうし、総務省の意図も合わせて勘案すれば、2020年は格安SIMにとって大きな変革の年と言えるのかもしれません。

様々な変革や新たなサービスの登場で分かりにくい部分がありますが、結局のところ、自分の使い方にあったサービスを見つける事こそが「格安SIMの賢い使い方」になるに違いありません。

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