【実機レビュー】AQUOS R2 Compact SH-M09は待望の「“スーパー”コンパクトスマホ」
最終更新日:AQUOS R2 Compact SH-M09の実機レビューをしていきます。AQUOS R2 Compact SH-M09は筆者が待望していたコンパクトサイズのSIMフリースマホ。最近は大画面のモデルがメインとして発売されているうえ、コンパクトサイズのスマホは存在してもどれもエントリーモデルが多かった印象ですが、今回のR2 Compact SH-M09はまさに「手のひらモンスター」といえるほど高性能!一体どんな使い心地なのか、実際に2週間ほど利用した感想を述べています。
AQUOS R2 Compact SH-M09は2019年2月21日に格安SIMで販売開始!!
2019年1月中旬にソフトバンクから発売された「AQUOS R2 Compact」がおよそ1か月遅れの2019年2月21日に「AQUOS R2 Compact SH-M09」SIMフリー版として各MVNOから発売されました。
筆者が新品の高性能スマホを購入するのはものすごく久しぶりですが、早速実機レビューをしていきたいと思います。
AQUOS R2 Compact SH-M09は一言でいうと「手のひらモンスター」
AQUOS R2 Compact SH-M09を購入するに至った理由はその「コンパクトさ」です。筆者は生粋のミニマリストのため、人気沸騰中の大画面スマホなどは持ち歩きたくないと思うタイプの人間なのです。しかし、もともと使用していた「Xperia A4(SO-04G)」(4年前のドコモハイスペック機種)のカメラが壊れ、満充電されなくなり果てしなく困っていたころにタイミングよくSIMフリー機として発売が決定したのが理由です。
片手での操作性が良いコンパクトスマホは実はSIMフリー機ではあまり発売されてなく、有名なものだと「iPhone SE」くらいなものです。キャリア販売のものでも、Xperiaのコンパクトシリーズが代表的でしたが、2018年のXperia XZ2 Compact以降コンパクトモデルは発売されていません。エントリーモデルのSIMフリー機ならコンパクトなものもありましたが、やはりどうせ買うなら長年使える高性能機種が欲しいという気持ちがありました。
良い点(メリット)
- サイズ感がハンパじゃない!
- ほぼ最新の高性能SoC「Snapdragon 845」を搭載
- 指紋認証&顔認証
- 最新OS「Android 9 Pie」を体験
- 倍速120Hz駆動のハイスピードIGZO
- 指紋センサーで快適操作
- おサイフケータイ&防水防塵
- 動画の手振れ補正がすごい
悪い点(デメリット)
- カメラは普通
- 下部ノッチの存在価値・・・
- 音楽再生アプリが標準非搭載
- 光沢のある背面は細かい傷がつきやすい
- バッテリーに多少の不安
【外観デザイン】コンパクトの名は伊達じゃなかった
開封の儀!!
パカっ
付属品はソフトバンク版には入っていないUSB Type-CケーブルとACアダプタ、クイックスタートガイドが入っています。
光沢のある贅沢なデザイン
光沢があるので傷がつきやすそうです。というか落としたら凹みました。2つの意味で凹みました。
ジャーン!おお!でました!ダブルノッチ!(Perfumeではない)
SIMトレーはピンいらず
左サイドにはSIMカードとSDカード用のトレーがありますが、いつものAQUOSシリーズ同様SIMピンいらずで指で引き抜けるタイプです。
右サイドは音量調整ボタンと電源ボタン。
上部にはイヤホンジャック、下部にはスピーカーと充電ポート、マイクが搭載されています。イヤホンジャックがあるのはうれしいですね。あと、スピーカーは1つでモノラルタイプでした。音は十分に大きいのでそれほど気になりません。
サイズに対するディスプレイサイズが大きい!
画面サイズは5.2インチで本体サイズは131×64×9.3mmというのだからすごい。以前使っていたXperia A4と高さが1センチ程も変わらないのに0.5インチも大きくなっています。
IGZOパネルが美しい
「ハイスピードIGZO」で120Hz駆動に加え「リッチカラーテクノロジーモバイル」で動画や画像がまあ美しい。残念ながらAQUOS R2とは違い4KディスプレイではなくフルHDのため、
Android 9 Pieから廃止されたホームボタン
Android 9 Pieには従来のAndroidにはあったホームボタン、タスクボタン(履歴ボタン)が廃止され、戻るボタンのみが残りました。筆者はAndroid 8までは使ったことがあるものの、普段利用していたのはAndroid 6.0.1を搭載したスマホだったので慣れるのにしばらくいじり倒していました。
スマホ本体を横に傾けると横画面のボタンが表示
これにはおどろきました。なんと自動回転をオフにした状態でスマホを横にするとこれまでタスクボタン(履歴ボタン)だったところに横画面表示のボタンが出現するのです。なので、普段から自動回転をオフにしていても、ちょっと横にしたいときはそのボタンを押すことで横画面になります。戻したいときも同じ手順で行います。
慣れるとこれが非常に便利で、これまでいちいち上から「クイック設定ツール」を呼び出すことなく横画面に切り替えられます。
【SoC・性能】ハイエンドSoCでAQUOSとは思わせないほど快適
従来の AQUOSシリーズよりも動作がキビキビで非常に使いやすいです。AQUOSシリーズ(特にSIMフリーモデル)のイメージは動作がモッサリしていて、何となく使いにくい機種が多く、AQUOS R2やAQUOS Zeroなどは動作がしっかりしているが、大手キャリア限定の取り扱いで、SIMフリー機に降りてくることはありませんでした。
SoCはほぼ最新の高性能モデル
搭載しているSoCは「Snapdragon 845」。2019年になってからSnapdragon 855が発表されたため最新ではないのですが、あの「Google Pixel 3」と同様のSoCを搭載しています。前の端末はクアッドコアだったのでオクタコアの恩恵をとても感じています。
試しに「デレステ」「PUBG Mobile」「モバレ」をプレイしてみた
「デレステ」~筆者はプレイしたことはありませんが、詳しい人にプレイしてもらったら遅延もなくグラフィックもキレイだそうです。
「PUBG Mobile」~いつも実機を触るときにはプレイするのですが、さすがはSnapdragon 845。高フレームレートでもサクサクプレイが可能です。これなら「ドン勝」を食べる回数が増えそう。
「モバレ」~いわずもがなモバイルレジェンドですが、フレームレートや画質を最高にしても余裕のプレイです。過去にモバレをプレイした機種と比べてもグラフィックが最もキレイにうつっています。(これまではKirin 970が最高)
正直言って、GPUの処理には非常に驚いています。AnTuTuでもGPUのスコアは10万を超えているため、さすがです。まさかAQUOSシリーズでここまでの体験ができるとは思ってもみませんでした。
ゲーム中などは本体が温かい
AQUOSといえば熱問題。AQUOS R2 Compact SH-M09も例外ではありません。ただ、AQUOSのシリーズはSoCの排熱時にスマホ全体を使って排熱する仕様なので、本体全体が温かくなります。ゲーム中には触れないほど熱くなることはありませんが、じんわりと全体が温かくなります。ゲームを終了するとまもなく熱はひくため、排熱処理はしっかりしていると言えます。
RAM/ROMも十分な容量
RAM(メモリ)は4GB、ROM(ストレージ)は64GBとまずまず、Snapdragon 845なので6GBでもよかったかもしれませんが、6万円台なので文句なしです。
AnTuTu®ベンチマークスコア
おなじみのAnTuTuでベンチマークを測定してみたところ、トータルスコア270,000!!!本当に、本当にハイスペックだったんですね。ポケットに入るモンスター級のスペックなので、まさに「ポケットモンスター」といったところでしょう。
【カメラ】特別褒めるほどではないが…
AQUOS R2 Compact SH-M09には2,260万画素のアウトカメラと800万画素のインカメラです。フォーカスの速さや画質そのものは最新のデュアルレンズ搭載カメラには及びませんが、シングルにしては頑張っています。
ボケ感は思ったよりしっかりできている
シングルカメラなのでボケ感のある写真には期待していませんでしたが、思った以上にうまくぼけています。(AI AOUTで撮影)
フード写真もおいしそう
フード写真ってさっきもコロッケじゃん?と思うかもしれませんが、先ほどの写真はピンボケを表したかったのです。こちらはご飯がおいしそうに見えるかを見せたいのです!ん?コロッケもおいしそうに見える?何をおっしゃっているかわかりません。
暗所でも光の取り込みはうまい
以前レビューした「AQUOS sense2 SH-M08」の時も思いましたが、AQUOSシリーズは光の取り込みがうまい。HUAWEIのP20 liteなどもカメラには定評がありますが、光を取り込む点ではAQUOSシリーズが上な気がします。夜9時くらいに陸橋から撮影しましたが思った以上によく撮れていると思います。
動画の手振れ補正が最強レベル
スマホの動画撮影で一番ネックとなるのが、動画の手振れではないでしょうか。多くのスマホには手振れ補正が搭載されておらず(iPhoneを除く)、搭載されていても「電子式手振れ補正」を採用している機種が多いです。ところが、AQUOS R2 Compact SH-M09には電子式手振れ補正のほかに光学式手振れ補正も搭載しています。片手で動画撮影しても筆者の場合ほとんど手振れしませんでした。ただ、画質や音質に関しては「スマホで撮影した」感は大いにあります。
【バッテリー】ギリギリ一日持つ
バッテリー容量は2,500mAh搭載されています。最近のハイスペック機種では非常に少ないです。AQUOS R Compactでも2,500mAhだったのでバッテリー容量は増加していません。
2日は確実に持たない
ためしに、エモパー,Wi-Fi, Bluetooth, NFC, GPSなどその他もろもろをオンにして1日使ってみましたが、省電力パネルと省電力SoCのおかげか1日使う分には問題ありませんし、充電速度も十分に速いと感じました。ただ、普通に利用していると2日は確実に持たないため、1日1回の充電ができない人はモバイルバッテリー等で補うほかないでしょう。
【生体認証】精度は良い速度は遅い
生体認証ですが、顔認証も指紋認証も精度は非常に良い印象です。
顔認証
目をつぶっていたりマスクをしたりしている状態では認識せず、変顔でも認識しませんでした(真顔に戻った瞬間にロック解除)。ただ、最新のHUAWEI製品などと比べるとちょっと遅く感じてしまいます。
指紋認証
指紋も登録した指以外は認識しません(当然といえば当然ですが)。AQUOSのスマホはほとんどの製品が他社よりも狭い細長い指紋センサーを搭載していますが、やはり狭い分ノ—ルックで解除しようとすると外してしまうことがあります。こればかりは慣れが必要そうです。
指紋センサーで快適操作?
Android 9 PieになってからAndroidも最新iOS同様にホームボタンやタスクボタンが廃止(バックボタンのみ残留)され、かわりにナビゲーションバーで操作するのですが、操作に慣れていないとパニックになります。そこでAQUOS R2 Compact SH-M09の指紋センサーの出番です。AQUOS便利機能の中にある[指紋センサー]の[ナビゲーションバー]の項目を両方オンにすると指紋センサーをホームキーや戻る/履歴ボタンとし活用することができます。
【その他の便利な機能】おサイフケータイはやっぱり必須
AQUOS R2 Compact SH-M09には「NFC」をはじめ「FeliCa」も搭載しています。今回スマホ買い替えにあたっての目標は「脱Google Pay(モバイルSuica)」でした。多くの国外メーカーのSIMフリー機を見てきましたが、今回コンパクトモデルに踏み切ったのはまさかの国内メーカーSHARP。結局今回も「モバイルSuica」対応機種。でもやっぱりモバイルSuicaは使い勝手が良いのでしばらくはお世話になりそうです。
もちろん防水・防塵性能もしっかりしている
AQUOSシリーズといえば防水・防塵性能。IPX5/IPX8とIP6Xのレベルをクリアしているため、お風呂の中でも余裕で利用できます。
エモパーがかわいい
AQUOSシリーズにはSHARP独自のAI「COCORO EMOPA(通称エモパー)」が搭載されていて、決められた動作や話しかけたりすると答えてくれます。特に聞かなくても天気や今日の予定、ニュースなどを話してくれるので何かと便利です。エモパーの性格は5つから選ぶことができ、標準で3種類、Google Playで2種類追加できます。私のお気に入りはブタの「つぶた」です。つぶたはブーブーうるさくため口で話しかけてくるので愛嬌があります。
AQUOS R2 Compact SH-M09は片手に収まるハイエンド機
AQUOS R2 Compact SH-M09は片手に収まるほどのコンパクトサイズでありながらなんでもこなす優秀なスマホ。ちょっと心もとないのはカメラとバッテリーです。5.2インチのディスプレイサイズは決して大画面ではないため、迫力のある動画を見たい人やゲームを思いきり楽しみたい人にはおすすめできません。
SIMフリー機以外では、先行販売しているソフトバンクのユーザーにもおすすめします。
AQUOS R2 Compact SH-M09の詳細スペック一覧
発売日 | 2019/02/21 |
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定価 | 80440円 |
ディスプレイ | 5.2インチ フルHDディスプレイ(ハイスピードIGZO) 2,280x1,080ピクセル |
本体サイズ | 131×64×9.3mm |
重さ | 135g |
カラー | ・ディープホワイト<br>・ピュアブラック ・スモーキーグリーン(ソフトバンク版限定カラー) |
メインカメラ | 2,260万画素 |
フロントカメラ | 800万画素 |
初期OS | Android 9 Pie |
独自AI | エモパー 9.0 |
CPU | Snapdragon 845 オクタコア(2.6GHz+1.7GHz) |
GPU | |
バッテリー容量 | 2,500mAh |
メモリ(RAM) | 4GB |
ストレージ(ROM) | 64GB |
Bluetooth | 5.0 |
Wi-Fi | IEEE802.11 a/b/g/n/ac |
測位方式 | GPS/GLONASS/BeiDou/GALILEO/QZSS |
端子 | USB Type-C |
防水/防塵性能 | IPX5およびIPX8/IP6X |
NFC | 〇 |
おサイフケータイ | 〇 |
ワンセグ/フルセグ | -/- |
イヤホンジャック | 〇 |
外部メモリ | microSD 最大512GB |
SIMカード | nanoSIM |
本体付属品 | USB Type-Cケーブル、ACアダプタ、クイックスタートガイド |
SIMフリースマホ歴6年でPCやスマホなどのデバイス好き。国内向けに販売されていない端末にも割と詳しく、2011年から脱キャリアしたので絶賛キャリアフリー生活推奨中。「新しいものはとりあえず触ってみる」がモットーです。