キャリアアグリゲーションの端末から仕組みまで徹底解説!通信速度に大きな影響は?
最終更新日:キャリアアグリゲーションの技術を活用すると通信速度に影響を与えるといわれていますが、2019年3月現在ではまだまだ体感の通信速度まで変化するレベルではありません。そんなキャリアアグリゲーションを徹底的に解説します。現行モデルの対応機種も合わせて紹介していきます。
キャリアアグリゲーションとは、携帯電話の通信速度に影響を与えるものです。しかし、具体的にどういったものであり、どのような効果があるのか不明な場合も多いでしょう。
なので今回は、キャリアアグリゲーションとは一体何なのか、また実際にキャリアアグリゲーションに対応している端末の紹介やキャリアアグリゲーション非対応の端末との違いについて解説していきます。
キャリアアグリゲーションとは
キャリアアグリゲーションは、「キャリア=運搬する」と「アグリゲーション=集約する」という2つの単語を組み合わせた造語です。複数の電波を集約することによって、携帯電話の受信速度を向上させます。ちなみに、現状のLTEの電波はすべてキャリアアグリゲーションに対応している状況です。
通信速度の高速化のための機能
従来は、携帯電話が送受信する電波は1つでした。電波の送受信のサービスではLTEが従来の規格(3G)よりも高速な電波のやり取りが可能であったものの、優れた周波数帯域を活かせていませんでした。
1つの電波の送受信だけでは速度に限度があります。さらなる高速化のために、1つの電波の送受信だけでなく、複数の電波を束ねる技術をキャリアアグリゲーションと呼びます。
キャリアアグリゲーション対応の必要あり
キャリアアグリゲーションを利用する場合、電波だけでなく、束ねられた電波を送受信できる端末も必要です。この束ねられた電波を送受信できる端末のことをキャリアアグリゲーション対応端末と言います。
キャリアアグリゲーションに対応しているスマホの見分け方
では、実際にどのような端末がキャリアアグリゲーションに対応しているのかを見ていきましょう。キャリアアグリゲーションに対応している端末は、携帯電話会社によって異なります。例えば、auは公式サイトより、2014年夏モデルからキャリアアグリゲーションに対応しています。
見分け方については、各社のページで公開されている「対応モデル一覧」をチェックしましょう。
auの対応機種
キャリアアグリゲーション対応iPhone
- Phone XS (受信最大818.5Mbps)
- iPhone XS Max (受信最大818.5Mbps)
- iPhone XR (受信最大758Mbps)
受信最大1,237Mbps対応機種
- Speed Wi-Fi NEXT W06
- Speed Wi-Fi HOME L02
受信最大958Mdps対応機種
- Xperia XZ3 SOV39
- Galaxy Note9 SCV40
- Xperia XZ2 Premium SOV38
- Xperia XZ2 SOV37
- AQUOS R2 SHV42
- Galaxy S9+ SCV39
- Galaxy S9 SCV38
送信最大112.5Mbps対応機種
- Xperia XZ3 SOV39
- Xperia XZ2 Premium SOV38
- Xperia XZ2 SOV37
- AQUOS R2 SHV42
- Xperia XZ1 SOV36
- isai V30+ LGV35
- Speed Wi-Fi NEXT W05
ドコモの対応機種
キャリアアグリゲーション対応iPhone
- iPhone XS (受信時最大844Mbps)
- iPhone XS Max 〃
- iPhone XR(受信時最大794Mbps)
- iPhone X iOS11.3以降(受信時最大594Mbps)
- iPhone 8 〃
- iPhone 8 Plus〃
- iPhone 7(受信時最大375Mbps)
- iPhone 7 Plus〃
- iPhone 6s(受信時最大262.5Mbps)
- iPhone 6s Plus同じ
受信時最大1288Mbps対応機種
- Wi-Fi STATION HW-01L
受信時最大988Mbps対応機種
- Xperia XZ3 SO-01L
- Galaxy Note9 SC-01L
- Xperia XZ2 SO-03K
- Xperia XZ2 Premium SO-04K
- AQUOS R2 SH-03K
- Galaxy S9 SC-02K
- Galaxy S9+ SC-03K
- HUAWEI P20 Pro HW-01K
送信時最大131.3Mbps対応機種
- Wi-Fi STATION HW-01L
- Xperia XZ3 SO-01L
ソフトバンクの対応機種
キャリアアグリゲーション対応iPhone
- iPhone 5 以降
- iPad mini 以降
Google Pixel
- Google Pixel 3
- Google Pixel 3 XL
XPERIA
- Xperia XZ3
- Xperia XZ2
- Xperia XZ1
- Xperia XZs
- Xperia XZ
- Xperia X Performance
- Xperia Z5
- Xperia Z4
- Xperia Z3
AQUOS
- AQUOS R2 compact
- AQUOS zero
- AQUOS R2
- AQUOS sense basic
- AQUOS R compact
- AQUOS ea
- AQUOS R
- AQUOS Xx3 mini
- AQUOS Xx3
- AQUOS Xx2 mini
- AQUOS CRYSTAL 2
- AQUOS Xx2
- AQUOS CRYSTAL X
- AQUOS CRYSTAL
- AQUOS Xx
- AQUOS Xx 304SH
- AQUOS PHONE Xx mini 303SH
- AQUOS PHONE Xx 302SH
DIGNO
- DIGNO J
- DIGNO G
- DIGNO F
- DIGNO U
HUAWEI
- HUAWEI Mate 20 Pro
- HUAWEI nova lite 2
- HUAWEI Mate 10 Pro
シンプルスマホ
- シンプルスマホ4
- シンプルスマホ3
- シンプルスマホ2
その他
- Android One S5
- Android One S3
- HTC U11
- STAR WARS mobile
- Nexus 6P
- Galaxy S6 edge
- ARROWS A 301F
- Libero2(シンプルスタイル)
- BLADE Q+(シンプルスタイル)
キャリアアグリゲーション非対応スマホの通信速度に対する影響は?
1つの周波数帯域の電波しか送受信してないもの(キャリアアグリゲーション非対応)と複数の電波を送受信することが出来るもの(キャリアアグリゲーション対応)では、通信速度にどのくらいの違いが出てくるのでしょうか。
現段階ではそれほど影響はない
結論から言うと、今の段階ではそこまで大きな影響はないという状況です。
回線が混雑していない時間帯では、キャリアアグリゲーション対応端末の方が快適な通信状態と言えます。しかし、回線が混雑しているときは、電波が複数帯域になっても各線が混雑している状況は同じです。そのため、1つの電波を送受信しているときよりは理論的に繋がりやすいと言えるものの、体感として分かりやすいほどの差があるとは言えません。
キャリアアグリゲーション非対応でも問題ない!
現時点では「キャリアアグリゲーション非対応端末の通信速度が使用に耐えられないほど遅いということはない」と言えます。しかし、キャリアアグリゲーションはまだ整備段階のサービスであり、高速通信可能エリアがこれからより増えていくことが予想できます。
将来的には、キャリアアグリゲーション対応端末と掛け合わせて使用することで、現在よりも明確で大きな通信速度の差が表れる可能性があります。キャリアアグリゲーションは今後、大きく期待できる新しい技術と言えるでしょう。
まとめ:将来性はあるが実生活にはまだ影響がない
キャリアアグリゲーションを利用することで、複数の電波をまとめ集約しさらなる通信速度の高速化を図ることができます。サービスそのものはまだ発展段階のため、サービス非対応のものとの明確な違いを見出しにくい部分もあります。
しかし、サービスの開発やエリアの拡大などの整備により、キャリアアグリゲーションによるよりよいサービスの展開が今後望めるでしょう。
通話でdocomoを使用。アプリ・データ通信用にmineoを使用中。光回線とのセットでdocomoの契約をしていた為、解約しづらい雰囲気があったが、料金がネックとなった。通話の機会も減りつつある為、今後完全にmineoに乗り換える予定。