ahamoに乗り換え時の注意点!どんな人におすすめ?
最終更新日:今回は、安いけどちょっと注意も必要…なahamoの利用上の注意点などについて解説します。キャリアとしては非常に割安な料金であることは確かですが、様々な制約や除外があるため、人によっては便利に利用できないケースや、利用方法によってはあまりお得にならないケースもあります。
株式会社PlusPass すまっぴー事業責任者
複雑な格安スマホの情報をわかりやすくお伝えします。2015年から60台以上の格安スマホに触れてきました。
YouTube【すまっぴーチャンネル】登録者数8万人突破!
株式会社PlusPass すまっぴー事業責任者
複雑な格安スマホの情報をわかりやすくお伝えします。2015年から60台以上の格安スマホに触れてきました。YouTube【すまっぴーチャンネル】登録者数8万人突破!
【結論から】ahamoに向いている人は
では、ahamoに向いているのはどんな人なんでしょうか。 端的に言って、条件は3つです。
- (1)月間に20GBを使い切る人
- (2)月間に20GBを超えて利用しない人
- (3)自力である程度の設定やトラブルを解決できる人
(1)月間20GBを使い切れる人
ahamoは、確かにキャリアの料金プランとしては割安な料金設定になっています。
しかしお得なのは20GBを全て使い切った場合であって、20GBのうち月間に1GBしか使わない場合でも料金は2,970円のままである点に注意が必要です。
1GBで計算すると話が分かりやすくなります。
- 【1GBの比較計算】
- ahamo 1GB=148.5円
- OCNモバイル1GBプラン 1GB=700円
- BIGLOBEモバイル1GBプラン 1GB=980円
BIGLOBEやOCNモバイルONEでは1GB当たりの換算コストは割高であっても、1GBを利用した場合の料金は980円、700円と割安なので、実際の支払額はahamoの方が多くなってしまいます。
この点をよく理解しないで、1GB当たりが割安だから…と安易にahamoに乗換えると、使わずに余らせる容量の分まで料金を支払うこととなり、かえって損をするので要注意です。
例えば、もし毎月3GBしか使わない方がahamoを契約すると、毎月、使わなかった17GB=2,524円ぶんは、みすみす捨てているのと同じなのです。
(2)月間に20GBを超えて利用しない人
逆に、20GBでは足りずに容量を「追加購入」しなければならないケースでも損をします。
ahamoは、20GBまでは高速通信可能ですが、20GBを使い切ってしまうと最大1Mbpsに速度制限が行われます。
速度制限を解除するには、月が変わるのを待つか、容量を追加購入する必要がありますが、ahamoの容量追加購入は、1GB=550円と割高です。
30GBで利用した場合で計算してみましょう
- ahamoで10GBを追加購入した場合
5,500円(10GB) + 基本料金(20GB)=8,470円 - IIJmioの音声プランで30GB使用した場合
月額4,268円 - 差し引き損額
4,202円
と、なり約半額で済んでしまいます。
つまりahamoを利用して得をする人は、「20GBより少なくも、多くもない容量をちょうどよく利用できる人」と言う事になるのです。
(3)自力である程度の設定やトラブルを解決できる人
ahamoの手続きやサポートの問題です。
ahamoは、当初、ネットのみの取扱いで、申込みや手続きはもちろん、サポートもドコモショップでは提供しないとしていました。
その後、店頭での申込みや、契約後の各種手続きを店頭でサポートするオプションを有料(3,300円)で提供する事を発表しましたので、 店頭サポートは皆無ではありませんが一回3300円と割高な料金がかかります。
手続きや設定などできることは自分で行う
ahamoでは契約前と契約後を別々のサポートとしており、両方のサポートを利用した場合には二重に料金がかかる ため、申込みや手続き、契約後の端末の設定など、できることは自分でできた方が良いのは変わりません。
また、その他にも、通常プランとは異なる制限的特徴が色々あります。
キャリアメールが使えない
ahamoでは「@docomo.ne.jp」のキャリアメールが使えないため、GmailやYahoo!メールなどのフリーメールを使用する事となります が、そうしたメールアドレスの取得、端末への設定などを自ら行うことが求められます。
この他にも、様々な自力で行うことを求められるahamoは、ある程度、通信や端末の知識を有したユーザー向けのサービスと言えます。
Docomoからahamoに乗り換える時の注意点
現在、NTTドコモと契約している方がahamoに乗換える場合には、以下の点に注意が必要です。
- 手続き・サポートで店頭を利用するのは別料金
- 必ずしも負担額が安くなるとは限らない
- 料金割引制度が適用されなくなる
- 利用できないドコモのサービスがある
- 事前に変更・申し込み・廃止を行わなければならないサービスがある
- ahamoで販売している端末が少ない
- ドコモオンラインで端末を購入できない
(1)手続き・サポートで店頭を利用するのは別料金
「申込みや手続きなど契約前のサポート」と「契約後の各種サポート」の2通りを提供し、利用する場合にはそれぞれ、3,300円の利用料金がかかることとなります。
余計なコストをかけたくない場合には、乗換えに関わる全ての手続きや設定などを全て自力で行う必要があります。
(2)必ずしも負担額が安くなるとは限らない
現在、NTTドコモと契約している方のうち、「ギガホプレミア」を利用している場合にはahamoに乗換える事で料金は安くなりますが、「ギガライト」を利用している場合には、データ容量によってはahamoの方が割高になるケースがあります。
現在のドコモでのプラン内容・料金と、適用されている割引などについて正確に把握しておかないと、かえって損をするケースもあるので要注意です。
(3)料金割引制度が適用されなくなる
NTTドコモで提供している下記の割引制度は、ahamoでは適用されません。
- ドコモ光セット割
- みんなドコモ割
- dカードお支払割
- ファミリー割引
- ハーティ割引
- 子育てサポート割引
ahamoに乗換える事で、現在受けている割引が適用されなくなるため、場合によっては、料金の実質支払額が割高になるケースがあります。
(4)利用できないドコモのサービスがある
ahamoは様々なサービスや特典を廃すことで原価を下げて割安料金を実現しているため、ahamoでは以下のサービスが利用できません。
キャリアメール
「@docomo.ne.jp」のキャリアメールを使用することができない上、ahamoに乗換えると、サーバー上の過去のメールデータが消去されるため見る事ができなくなります。
また、ahamoでは独自のメールサービスやアドレスの提供を行っていないため、メールアドレスをユーザー自ら用意・設定する必要があります。
留守番電話サービス
ahamoは、音声通話サービス付きプランですし、「5分かけ放題」も標準でセットされたコスパの良い料金プランですが、通話サービスの定番と言える「留守番電話サービス」が使えません。
spモードコンテンツ決済サービス
dメニューに掲載されているSPモードコンテンツ決済が利用できません。
ドコモ電話帳
ケータイデータお預かりサービス
ドコモアプリデータバックアップ
(5)事前に変更・申し込み・廃止を行わなければならないサービスがある
ahamoに乗換えた際に、自動的に手続きが行われないサービスがあります。以下は、ユーザーが個別に手続きを行う必要があります。
- 請求書払い・・・クレジットカード払い、もしくは口座振替に変更手続き
- 料金明細サービス・・・郵送→WEB、下四桁を除き表示→全桁表示
- 契約者が未成年者 ・・・成人の家族を契約者に変更
- シェアパック・・・シェアパック廃止・解約
- eビリング・・・再申込み
(6)ahamoのサイトで販売している端末が少ない
2021年現在、ahamoで販売している端末は3機種のみ で、新規契約・MNP転入時に購入が可能ですし、プラン契約後の機種変更も可能です(詳細は「機種変更」の項で解説)。
しかし、ahamoで販売している3機種以外の端末を使いたい場合には、自力で用意し、自ら初期設定等を行う必要があります。
(7)ドコモオンラインで端末購入ができない
ahamoへの乗換えを契機に端末の購入を検討している場合には、ahamoの販売以外の端末を利用したい場合にはに、乗換える前に購入しておく必要があります。
ドコモオンラインで端末を購入したい場合でも、ギガホ、ギガライトのプランの間に端末を購入してからahamoに乗換える必要があります。
分割支払で購入した場合でも、ahamo乗換え後も分割支払を継続することができます。
申し込み時のahamoの注意点!
どんな注意点、制約があるの?
ahamoは独自のサービス内容を持っているため、他社や同じドコモの他プランからの乗換えの場合には、利用できないサービスや機能、異なるルールを理解して申し込む必要があります。
(1)手続きやサポートは「オンライン」が基本
現在は、有料の店頭サポートも追加されていますが、料金的には割高なので、やれることは自分でする…という基本パターンに変更はありません。
その分、ある程度の知識を有している事を求められますし、自力では全てを賄えない場合には、家族や近しい友人に詳しい人がいて助けて貰える環境が必要です。
ただ、逆に言えば有料のコストを支払えば、ドコモショップでのサポートを受けられるので経済的に余裕があれば、サポートを利用すれば済む事です。
(2)未成年者は契約できない
ahamoは20歳以上しか契約できません(18歳以上でないので要注意)。
もし未成年者がahamoを利用したい場合には、成人の家族を契約者として契約し、未成年者は「利用者」として登録する事で、ahamoを未成年者でも利用することは可能です。
(3)3G専用端末は使えない、3Gエリアでは通信できない
ahamoは、4G/5Gサービスしか提供しません。
従って、例えばiPhone4sのような3G通信専用モデルはahamoでは利用不可となります。対策としては、4G/5G通信専用モデルを利用しかありません。
また一部の3G通信のみのサービスエリアでは、ahamoは圏外となってしまい利用する事ができませんので、エリアが4G/5G通信のエリアに入るのを待つしかありません。
(4)大手キャリア新プランで唯一「かけ放題」が標準セット、しかも最安料金
au「Povo」、Softbank「LINEMO」では、いずれも通話サービス「かけ放題」は基本プランにセットされておらず、別途料金が発生するオプション扱いです。
Povo、LINEMOでは別途500円の費用が加算され、税込3,278円となりますが、NTTドコモ「ahamo」では、標準で「5分かけ放題」をセットした上で、料金は税込でも3,000円未満の2,970円を実現しています。
つまり、通話かけ放題を付属した場合には、ahamo、Povo、LINEMOの中でahamoが最安料金ということになります。
(5)ドコモ端末をSIMロック解除不要で利用可能
キャリアプランから新プランへの乗換えの際、Povoでは一部機種で、LINEMOでは全ての機種において、キャリアが販売した端末であってもSIMロック解除が求められます が、ahamoの場合には、NTTドコモで販売された端末であれば、SIMロック解除不要で利用可能です。
MVNOなどで利用していた端末でも、SIMフリー端末、もしくはドコモのSIMロック端末であれば利用する事ができますので、ahamoは、SIMロック解除不要で利用できる端末が最も多い点でユーザーフレンドリーだと言えます。
ahamoの注意点、メールについて
どんな注意点、制約があるの?
ahamoではメールサービスを提供していない上、NTTドコモで利用していた「@docomo.ne.jp」のメールアドレスも、サーバー上のデータも削除となってしまうため、メールアドレスの準備と、過去メールのバックアップが必要です。
さらに、端末のメール設定も自力で行う必要があります。
Gmail、Yahoo!メール等のフリーメールを利用する事はahamoでも可能で、ドコモ本サービスや他キャリア、MVNOでも同じです。
ahamoの注意点、機種変更について
どんな注意点、制約があるの?
ahamoで機種変更可能な端末は以下の3機種です(2021年現在)。
- iPhone 11(64GB/128GB/256GB)6カラー 5G未対応
- Xperia 1 Ⅱ SO-51A(128GB)3カラー 5G対応
- Galaxy S20 5G SC-51A(128GB)3カラー 5G対応
この3機種であればahamo内での機種変更が可能ですが、 これ以外の機種を利用したい場合には、以下の方法で自ら端末を用意する必要があります。
(1)メーカー直販で購入する場合
Apple Store、Sony Store、SamsungストアにてSIMフリー端末を購入することができます。
この場合、ahamoの契約のままで購入可能です。
(2)ドコモオンラインショップで購入する場合
ドコモオンラインショップの端末は、ahamo契約のままでは購入できません。
ドコモユーザーの場合にはahamoへの乗換え前にオンラインショップで端末を購入の上、ahamoに乗換える必要があります(分割支払の場合はそのまま継続可能)。
ドコモユーザーではない場合には、まずahamoと新規契約・MNP転入を行ってから、一旦料金プランを「ギガホ」「ギガライト」に変更し、オンラインショップで端末を購入後、再びahamoにプラン変更を行うことで端末を購入することができます。
この場合、必ず動作確認済みの機種である事を確認してから購入してください。
(3)その他での購入、譲渡などで入手する場合
上記2点以外の入手方法は、以下の2点に注意してください。
- ahamoの動作確認済みの機種であること
- SIMフリー端末、ドコモのSIMロック端末、SIMロック解除端末であること
- ネットワーク利用制限がかけられていない端末であること
ahamoの注意点、キャリア決済(d払い等)について
どんな注意点、制約があるの?
ドコモの料金プランからahamoに乗換えた場合「SPモード」が利用できなくなるため、関連するサービスが利用できなくなったり、形態が変更になります。
ギガホ、ギガライトなどのドコモ料金プラン利用者が利用できるサービスには以下があります。
- d払い(街)
- d払い(ネット)
- ドコモ払い
- spモード コンテンツ決済サービス(dメニュー掲載コンテンツ)
- spモード コンテンツ決済サービス(Google Play)
- spモード コンテンツ決済サービス(iTunes)
- メロディーコール
このうち、ahamoユーザーが利用可能なサービスは以下です。
- d払い(街)
- d払い(ネット)
- ドコモ払い
- コンテンツ決済サービス(Google Play)
- コンテンツ決済サービス(iTunes)
また、上記に伴い、以下も変更となります。
- 【決済サービスご利用時の通知先】
「メッセージR宛」→「SMS宛」に変更 - 【決済サービスご利用時のパスワード】
「ネットワーク暗証番号」「spモードパスワード」→「ネットワーク暗証番号」に変更 - 【Google Playでの決済時の認証】
「spモードパスワード」→「ネットワーク暗証番号」 - 【年齢制限のある商品・サービスの利用】
「年齢制限のある商品やサービスを取扱う一部のd払い/ドコモ払い加盟店において、利用者情報の登録年齢が基準を満たしていない場合は利用不可」
↓
「ahamoの場合には、利用者情報の登録年齢にかかわらず、年齢制限のある商品・サービスを取扱うd払い/ドコモ払い加盟店では利用不可」
少しわかりにくいかもしれませんが、ahamoになるとキャリア決済が全てNGと言う事ではなく、ahamoでは「SPモード」が利用できない事から、「SPモード」に関連した決済方法が利用できなくなります。
街中やネットでのd払いや、ドコモ払いはahamoでも変わらず利用可能です。
特定条件下のドコモ口座/d払い口座が廃止に
ahamoを利用する上で注意しなければならないのが、ドコモ口座/d払い口座です。 ahamoを利用する上での前提条件として、以下が必須となっています。
dアカウントの発行+dポイントクラブ入会
ahamoを契約する際には必ずdアカウントを作らなければなりません。
dアカウントを発行すると、自動的にdポイントクラブに入会となります。
dポイントカード利用者登録
dポイントクラブアプリから「オンライン発行dポイントカード番号」を発行し、dポイントカード利用者登録を行う必要があります。
つまりahamoを契約すると、必ずdアカウントが発行され、dポイントクラブに入会することになり、必然的に、ドコモ口座/d払い口座も新たな口座になるということです。
特定のdアカウント/d払い口座が解約になる
ドコモ回線の契約がない状態でdアカウントを保有し、ドコモ口座/d払い口座を利用している方がahamoと契約した場合、ドコモ回線契約のないdアカウントとそれに紐づくドコモ口座/d払い口座は廃止となります。
ahamoに契約した場合には、前提条件に従い、新たにdアカウントが発行され、dポイントクラブにも別途入会、ドコモ口座/d払い口座も別のものになります。
もし廃止されたドコモ口座/d払い口座に残高がある場合には、約1週間を目途に、新しいドコモ口座/d払い口座に返金されるので心配不要です。
すまっぴー編集部は2015年から格安SIM比較に関するコンテンツの企画、制作、編集しています。毎年15台以上実際に使ってわかったおすすめの格安スマホを紹介します。毎月20枚以上の格安SIMの通信速度計測も行っています。