楽天モバイルはiPhoneが使える!楽天モバイルでiPhoneを使う方法を徹底解説
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楽天モバイルのRakuten UN-LIMIT VでもiPhoneは使えます。ただし、使用できるのはiPhone Xs以降の端末に限定されます。iPhone 7やiPhone 8、iPhone XはRakuten UN-LIMITは原則使用できないので注意してください。
第4の通信キャリアとして鳴り物入りで登場した「楽天モバイル」ですが、トラブルや基地局設置の遅延などで一部から批判を浴びる一方で、1年間無料で提供を開始した「UN-LIMIT」については、狭いもののエリアに入ってしまえば快適に利用できると評判は悪くないようです。
楽天モバイルからも対応端末がリリースされていますが、iPhoneについては、「使えないわけではないが正式な対応端末にはなっていない」という微妙な状態です 今回は、そんな楽天モバイルUN-LIMITとiPhoneに関して解説してみたいと思います。
楽天モバイル UN-LIMITとは?
画像出展:https://network.mobile.rakuten.co.jp/area/
元々、「楽天モバイル」はNTTドコモの通信回線を借り受けて、スマホ向け通信サービスを提供する「MVNO」でしたが、総務省の認可を経て、2019年10月から「先行サービス」の提供を開始し、自社回線を保有する「MNO」となりました。
本来の2019年10月から半年遅れの2020年4月に正式サービスを開始、「Rakuten UN-LIMIT 2.0」を提供、同年6月には契約申込者数が100万回線を突破しました。
Rakuten UN-LIMIT 2.0とは
初期費用 | 3,000円 全額楽天ポイントで還元(実質無料) |
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月額料金 | 2,980円 最大300万回線、1年間無料(通話料は別途) |
通話料金 | 国内通話かけ放題 Rakuten Linkアプリ使用時 |
データ通信 | データ使い放題 楽天回線圏内、パートナーエリアは5GBまで |
速度制限 | パートナー回線利用時は5GB以上の使用で最大1Mbpsに制限 |
最低利用期間 | なし |
契約解除料 | なし |
テザリング | 無料 |
データチャージ | 500円/1GB |
現状、新規契約または他社からのMNP転入で利用可能な唯一の料金プランで、月額料金は2,980円、楽天エリア内であればデータ通信無制限(使い放題)、国内通話も「Rakuten Link」アプリを経由する事で話し放題で利用可能です。
日本のモバイル通信を変えると豪語していた楽天モバイルとしては、さすがと言うべき突出したプラン内容にはなっているものの、楽天モバイルの自社エリアはまだまだ狭く、au回線のローミングにより全国展開している状況です。
au圏内では最大の「売り」である「データ通信無制限」も適用外となり、最大5GBまでの上限付き(上限超は1Mbpsを保証・容量追加は1GB/500円)となっています。
UN-LIMITの他社にない大きな特徴の1つに「eSIM」での利用があります。「eSIM」は、IIJmioに次いで国内2社目の提供となりますが、アプリを使って通話が可能となる「eSIM」は国内初の試みです。
エリア図でみると、楽天モバイルの通信エリアは首都圏・大都市圏に集中しており、まだまだ全国区とは言えない状況ですが、他社にはない特徴を生かしつつ、早急にエリアの拡大を果たせば面白い存在になるのではないかと感じます。
UN-LIMITをiPhoneで利用するには
画像出展:https://network.mobile.rakuten.co.jp/guide/iphone/
まず大前提として、iPhoneは楽天モバイルUN-LIMITの正式な対応機種ではありません。
その上で、通話やデータ通信など基本的な機能を利用可能とされていますが、過去に発売された全iPhoneでUN-LIMITを利用できるわけではありません。
また、利用可能な機種であっても、UN-LIMITのサービスの一部の機能やサービスを利用できないものがあります。
楽天モバイルとしては「使えるが正式な推奨端末ではない」というスタンスでアナウンスしており、UN-LIMITのiPhoneでの利用は、あくまで自己責任の範疇となる事を理解した上でお読みください。
UN-LIMITで利用可能なiPhoneの機種
画像出展:https://www.apple.com/jp/iphone-11/
楽天モバイルでは「楽天モバイル ( 楽天回線 ) でiPhoneを使う」という専用ページを設けています。それによれば、UN-LIMITで使用可能なiPhoneは、以下のiPhone XS/XR以降の各モデルとなっています。
iPhone X及びiPhone 8以前のモデルに関しては、現状ではUN-LIMITを利用する事はできません。
【UN-LIMITで使用可能なiPhone】
- iPhone 12/12 Pro/12 Pro MAX/12 mini
- iPhone SE (第二世代)
- iPhone 11/11 Pro/11 Pro MAX(2019年)
- iPhone XR/XS/XS MAX(2018年)
【UN-LIMITで使用できないiPhone】
- iPhone X(2017年)
- iPhone 8/8 Plus(2017年)及び、iPhone 8以前のモデル
UN-LIMIT×iPhoneで利用できる機能・利用できない機能
iPhoneは、楽天モバイルがUN-LIMITのサービスで正式なサポート端末ではないため、現状の機能やサービスによって、使えるもの、使えないものがありますので、注意が必要です。
iPhone XR/XS/11/11Pro/SE-2で利用可能な機能・サービス】
- 1年間プラン料金無料
- 楽天回線内 高速データ完全使い放題(au圏内は5GBまで)
- 国内通話かけ放題(楽天Linkアプリ使用時)
iPhone XR/XS/11/11Pro/SE-2で利用できない機能・サービス
- 海外66の国と地域グローバル無料
- パートナー回線圏内でのSMS送受信
- APN自動設定
- 楽天回線⇔パートナー回線 自動切替え
- ETWS、110/119等での高精度な位置情報測位
現状、iPhoneでも通話・データ通信・楽天圏内でのSMSなどの基本機能は利用可能となっていますが、「パートナーエリアでのSMS」と「回線の自動切替」ができない点では、若干、使い勝手が悪く感じる可能性が高いと言えます。
UN-LIMITで利用可能なiPhoneの入手方法
楽天モバイルUN-LIMITで利用可能なiPhoneの機種は前項の通り、「iPhone XS/XR」以降の各モデルです。
- 個人間の譲渡・売買
- Apple StoreでSIMフリー端末を購入
- 大手キャリアで購入した端末をSIMロック解除
- 中古iPhone専門店でSIMフリー端末、またはSIMロック解除済み端末を購入
等の方法で入手可能ですが、それらの端末は全てSIMフリー状態であることが必須条件となっています。
つまり、NTTドコモ・au・Softbankの大手キャリアのSIMロックがかかった状態の端末では、例え利用可能機種であってもUN-LIMITは利用する事ができませんので、Apple Storeで購入するか、「SIMロック解除」を行ってSIMフリーの状態にしておくことが必要です。
UN-LIMIT×iPhoneの使用手順
楽天モバイルUN-LIMITには、2種類のSIMが用意されています。 1つは物理SIMのnanoSIM、もう1つはソフトウエア化され物理的な実態のないeSIMです。
nanoSIMのAPN設定方法
APN設定については、楽天モバイルが動作確認ずみのiPhoneであれば、以下の手順で設定できます
- SIMカードをセットし、設定からモバイル通信を選択
- 「通信のオプション」から「音声通話とデータ」を選択し、「VoLTEオン」を選択
- 「モバイルデータ通信ネットワーク」を選択します。
- 「モバイルデータ通信」と「インターネット共有」の「APN」入力エリアに「rakuten.jp」を入力
公式サイトは動画や画像も交えて解説されているので、下記ページを見ながら設定するのが確実です。
eSIMの設定方法
eSIMの申し込み後、送付される「START GUIDE」を使ってAPN設定を行います。
「START GUIDE」の裏表紙に記載されたQRコードを、設定したいiPhone以外の端末で撮影し、「my RakutenMobile」にアクセスすると、回線開通およびAPN設定のためのQRコードが表示されます。
「SIMの初期設定」で表示されたQRコードを、UN-LIMITで利用したいiPhoneで読み取る事でAPN設定が行えます。
このQRコードを撮影するのはカメラアプリではないので要注意!「設定」→「モバイル通信」→「モバイル通信プランを追加」と進むと、カメラが起動しますのでここでQRコードを撮影します。
その後、通話や通信に「主回線」か「副回線」を使用する設定等をすれば、UN-LIMITを利用する事が可能です。
iPhone XSでUN-LIMITのeSIMをつかってみた
現時点で、iPhoneは楽天モバイルUN-LIMITの正式な対応端末ではありませんが、通話・通信などの基本動作は可能ですので、日々の使用には支障はなさそうですが、2点、使い勝手が悪いと感じる部分があります。
1つは、au回線圏内では、SMSの送受信ができない事です。
多くのサービスで認証のためにSMSを利用しているため、au回線圏内の実とは言え、SMSが送受信できないのは実用性に欠けると言われてきましたが、2020年7月8日以降「Rakuten Link」アプリがiPhoneでも利用可能となった事で、アプリ経由でSMSを送受信可能となり、実質的に大きな欠点であった部分をクリアしています。
もう1点は、楽天回線圏内から、au回線圏へ移動した際に、自動的に回線を切り替えてくれない点です。
対応端末であれば、楽天圏を出ると同時にau回線と接続する「自動切替」となりますが、iPhoneの場合には「自動切替」非対応のため、自動的には切り替えが行われません。
UN-LIMIT×iPhoneをeSIMで使ってみた感想
今回、筆者もUN-LIMITを申し込みましたが、ここまで見たようにiPhoneでの利用の場合、一部機能が非対応であることから、利用可能な機能を日々の使用に差しさわりなく使うため、eSIMでサブ回線的な使い方を試みました。
こちらは筆者が実際に副回線にUN-LIMITを設定した画面です。 筆者のメイン回線はUQmobileで、今回、副回線としてUN-LIMITを契約しましたが、コントロールセンターを開くと、主回線と副回線の電波状態とキャリアが表示されます。
一応、申込み前にエリア図で自宅周辺がUN-LIMITの圏内である事は確認してありましたが、同じ自宅内でも、東向きの部屋の一部で電波が1本しか立たない場所があり、エリア内でも電波状態は常に万全ということではないようでした。
また、最寄り駅周辺でもUN-LIMITがカバーできていない場所があり、エリアに関してはまだこれから…といった印象です。
しかし、楽天三木谷社長は先ごろの「2020年度第2四半期決算説明会」において、楽天モバイルの通信基地局建設の大幅な前倒しを進めると語っており、急ピッチで基地局が増加しているとしていますので、今はまだ使えない場所でもすぐにエリアに入る可能性もあり、その辺りは楽天の爆発力に期待したいところです。
こちらは実際に、のUN-LIMITの通信速度を計測した結果です。
計測日時 | 2020年8月15日(土)午後18:08~18:09 |
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ダウンロード速度 | 80.3Mbps |
アップロード速度 | 20.09 Mbps |
PING | 35ミリ秒 |
お盆期間中なので、平日日中であればここまでの速度は出なかったかもしれませんが、さすがキャリアということもありUN-LIMITが思ったより速かったです。
上り速度に関しても、UN-LIMITの「20.09Mbps」はさすがMNOと言うところでしょうか。
反応速度を表すと言われるPING値は体感的にもサクサクで違いは感じられませんでした。
UN-LIMITのエリアはまだまだ広いとは言えず、大都市圏に集中していますが、三木谷氏は「最も大変な大都市圏を乗り切ったのは大きい」と語っており、今後の基地局の拡大に自信をみせていますので爆発力に期待したいところです。
楽天モバイルUN-LIMITをiPhoneで使うには まとめ
今回は、MNOとして楽天モバイルが提供する「UN-LIMIT 2.0」をiPhoneでの利用について解説してみました。
実際にUQmobileとUN-LIMIT 2.0を使ってみて思うのは、基地局の遅れなどを批判されていたUN-LIMITですが「思っていたより速いし使える」でした。
大都市圏にお住まい、あるいは通勤・通学している方が対象にはなりそうですが、1年間は無料でていきょうされているので、試しに契約して、eSIMで副回線として使ってみると良いのではないかと思います。
1年後に、あまり基地局が増えていなければ解約しても解約金は発生しませんし、1本に絞れるほど状況が良くなっていればメイン回線の方を解約しても良いと思います。
無料の間に試してみてはいかがでしょう。
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